こんにちは。
今日は皆さんに質問をしたいと思います。
「皆さんの足、一本で何kgのものまで動かすことが可能ですか?」
ここから先に進む前に少し考えてみてください。
何を思い浮かべましたか?
サッカーボールやレンガブロック、テレビの前で横になって寝ているお父さん、そのほかにも単純に20kg、30kg、と数字で思い浮かべただけの人もいるかもしれません。
まず初めに、私の考えから言います。これはもちろん私の考えであって、これが正解ということや皆さんが思いついた考えが間違っている、だとかをいうこともありません。
学校でいう道徳のような授業だと思ってください。
ズバリ私の考えは「何kgでも動かすことが出来る」ということです。
は?となる人もいるかもしれませんが今からゆっくり説明していきます。
ものを動かすのは足だけではない。
足でものを動かすということは何も足の力を使って(足の筋肉に頼って)だけが全てではありません。
自動車をイメージしてください。
止まっている自動車に対して正面から足で押そうとしてみてください。
よっぽどの力自慢や化け物ぐらいの大きさの人でないと無理なはずです。また、押した後には、とてつもない体力を使い、息が切れてしまうと思います。肉離れになる危険もあります。
では、見る角度を変えてみましょう。
車の中に入り、車にキーを刺して、サイドブレーキを解除してください。
そこから、右足で座席の下にある2本の出っぱり(ミッションなら3つ)のうち右側を踏んでみてください。(公道ならシートベルトもしてください)
不思議なことにほとんど力を使わずに何100kg、何tもする重さのものが右足一本で動かせてしまいます。
ずるい、と思った人もいるかもしれませんが、最初の質問をもう一度読み返してください。
「皆さんの足、一本で何kgのものまで動かすことが可能ですか?」
足一本で動かせ、とは言いましたが、そこまでの自動車という機械を設計し、開発するときも足一本なんてことは一言も言っておりません。
それなのに、あの質問を読んで勝手に頭の中で自分の足の力を必死に物にぶつけている自分をイメージしたのではないでしょうか。
思い込みは発想力を封じ込める
今日の本題は、「思い込み」です。
人にはどうしても思い込みが存在します。
フリーターと聞くと世間は勝手に良くないイメージを持ちます。マジシャンという職業には詐欺師であったり、最近ではオタクのようなイメージをつけられることが多かったりします(現在本業マジシャンです)。
ですが、フリーターの中にはフリーターになりたくてなったわけではない人がほとんどだったり、すごい真面目で、普段は事務作業をしているマジシャンなんていたりします。
それがイメージしにくいのは今まで生きてきた中での経験や人生において関わっている家族や友人などとの会話から生まれる事実によって脳内で思い込みが生まれるからです。
「思い込み」は決してあったらいけないものではありません。
昔の経験で得た知識からなる思い込みはおおいに役に立ちます。
初対面の人と会った時にその人の第一印象というのは今までの経験からなる思い込みによる物です。
それのおかげで、この人は話しやすそう人、気が合いそう人、面白そうな人、一緒にいてつまらなさそうな人、というように関わっていく前に相手を形作ることができます。
そこからイメージと実物との擦り合わせが脳で勝手に行われ相手に対する自分のイメージが完成します。
例えば会う前に、自分はイケメンでスポーツも勉強も出来ると言っている人がいれば勝手に今までの人生の中で当てはまる人(リアルでも2次元でも可能性あり)をその人に当てはめることをします。
近年、マッチングアプリを使用する人が増えていますが、あれこそまさにこのイメージによる思い込みのせいでの失敗がたくさんあると思います。
逆にこの思い込みを利用して相手の想像をあらかじめ下げておいてそのギャップで付き合いに成功することも可能です。
このように人のイメージというのは良い方向に利用することも出来ますし、悪い方に持っていってしまう可能性もあります。
どうすれば相手の思い込みをうまく利用できるかを考えてみましょう。
思い込みの良くないこと
ここからが「思い込み」のやってはいけないことです。
先ほどの相手に対するイメージの思い込みというのは無意識にしてしまうものであり、仕方がないことです。
ですが、「思い込み」によって良くないこととは想像力を狭めてしまうということです。
最初に話した通り、人は何かを見たり、聞いたりすると今までの経験から紐づけて、一つのイメージを無意識に作ってしまいます。
それは、重要なことでもありながら勝手に視野を狭めてしまっているのです。
視野が狭くなると困ることは、
- 偏見が生まれる
- 新しいものが発見できにくくなる
- 時代に乗り遅れる
です。
ものの見方に勝手な偏見が生まれることにより、自分の中の経験が正しいと思い込んでしまい、結果新しいものが発見できなかったり、時代に乗り遅れてしまいます。
わかりやすいのが、高齢者がいまだにガラケーを使っているのが例です。
100%、スマホの方が利便性があり、社会的にも普及しているにも関わらず、「ガラケーの方が使いやすい!」と言っている高齢者を見かけると少し呆れてしまいます。
思い込みを上手に使え
「思い込み」というのは、自分にとって大切な軸になるようなものですが、時には邪魔者にもなります。
この「思い込み」を上手に使いこなせるかどうかで人生において楽になるか苦になるかが分かれます。
最後になりますが、ここまでの話を読み終えて、もう一度最初の質問を考えてみましょう。
「皆さんの足、一本で何kgのものまで動かすことが可能ですか?」