【マジシャン必見!】ミスディレクションとオフビートの違い!!
こんにちは。
今回はマジックによる「ミスディレクション」と「オフビート」について書いていこうと思います。
この2つは似ているようでしっかりと違いがあるのですが、たまにごちゃごちゃに捉えてしまっている人がいます。
そうするとどうしてもすごい技術を持っていたとしても、いいマジックはできないと思います。逆にこれを完全に理解することによって、対人に対するいいマジックを作り上げることが出来ると私は思っています。
かく言う私は、完全に理解していませんが、今思っているすべてのことをここに書こうと思います。
また、皆さんからすれば、全く違う意見の方もいると思いますがあくまで個人的意見なので、違うなと思ったら是非皆さんの意見を聞かせてください。

ミスディレクションについて
まず「ミスディレクション」についてです。
これは、マジックが好きな人でもそうでない人でも割と聞いたことがあると思います。
ミスディレクションとは、「人の意識を何かに注目させること」だと思います。
ここで大事なのは、「人の視線を何かに注目させること」とは全く違うと言うことです。
よく多い間違えが、ミスディレクション=視線誘導と思っていることです。
確かに視線を誘導することで相手の見えていない部分で何かをするということは、マジックにおいて重要ですが、視線を誘導することよりも意識を誘導することで何倍も不思議で良いマジックが完成します。
説明し忘れていましたが、ここでいう良いマジックというのは、お客様が楽しめるマジック、お客様の感情を揺さぶるマジックのことをいいます。
見えているはずが記憶にない状態を作り上げる
もう少し詳しく説明していきます。
ミスディレクションを使ったマジックで代表的な例としてカード・トゥ・ポケットやカード・アンダー・ボックスなどがあります。
例としてカード・アンダー・ボックスを使います。
カード・アンダー・ボックスの現象自体は単純でお客様の前でいつの間にか選んでもらったカードが箱の下に移動しているというものです。
セオリーで行くと、それが、2,3回行われて次は選んでもらったカード以外の51枚が箱の下にいつの間にか移動しているという現象。
みている客からすれば、非常に不思議でたまりません。なぜならいつの間にか移動しているからです。
でもやってるマジシャンからすると、ただただ堂々とみんなの前で箱の下にカードを置いているだけなのです。
この「いつの間に」という感情を手に入れることこそが相手の意識を誘導しているということだと思います。
ここで一つ私の大好きなマジシャンの動画を見ていただきたいです。
こちらはジェームズブラウンというマジシャンが行っているカード・アンダー・ボックスです。
何度か見たらわかると思いますが、皆さんの前で箱の下に堂々と置いているだけなのです。後ろでこっそり何かをしたり、隠したりすることは一切ありません。
じゃあなぜ気づかないのでしょうか。
それは、箱を置くタイミングの時に別の何かに意識を誘導させているからです。
何に誘導しているかですが、実際何でもよくて、この動画だと選んでもらった1枚のカードに意識を誘導させています。
選んだ1枚のカードに意識が誘導されているため、他の場所(箱の下以外でも)の変化には意識がありません。
この時に注意してほしいことがもう1つあります。
それは、視界には必ず箱の存在が入っているということです。
視界に入って、目では確認しているのに意識では確認していないため、「いつの間に」箱の下に置いたのかが分からなくて、不思議に感じる、これがミスディレクションの魅力だと考えています。
先ほど言った、視線の誘導と意識の誘導の違い分かっていただけたでしょうか。
オフビートについて
ミスディレクションについてはあんな感じで長々と書きましたが、正直オフビートに関してはまだ少し、理解できていません。
ですが、これまで実際にお客様の目の前でマジックをやってきて、気付いたのは、
オフビートで大事なのは「人の意識を散漫させること」です。
ミスディレクションとは真逆の考え方なのです。
オフビートは、人の意識を一点に集中させず、たくさんの場所に散漫させた状態の中で行う、と考えています。
言葉にするのは難しいですが、逆に誘導させるということです。
例えば、マジックの中に笑いなどの感情を揺さぶる言葉や動作を入れるとします。するとお客様は、「笑う」という感情を出します。
この時、お客様の頭の中は、何か1つに意識しているというよりも全く何も意識できていない状態が生まれているのです。
その場のその空気感によって大小違いがありますが、その空気感に合わせた動きをすればその中で何かをしても絶対にバレることはないはずです。
もしバレるとしたら、お客様にとってその空気感とは違う、何か違和感のある動きだったからと言えると思います。
最後に:2つの使い分け・混合
この2つをしっかり使い分けることで、同じマジックをしたとしてもそのマジックには厚みができ、良いマジックができると言えるでしょう。
またタイミングによればどちらも同時に使うことがあるのかもしれません。混合することによってより良くなるかもしれませんし、逆にイマイチになる可能性もあります。
実際に、お客さま相手に何度も試して、自分の納得のいく良いマジックを作りましょう。