金城一紀の小説の中で読みやすい!笑える!面白い!小説5選!
今回は1998年に小説現代新人賞を受賞した金城一紀氏が書いた小説の中でも特に厳選した面白小説5選を紹介していきたいと思います。
映画になった本や、年間100冊以上の本を読む私が生まれて初めて読んだ小説のシリーズもありますので是非最後まで見てください。
そのほかで小説初心者におすすめの小説

CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
この作品は、実際に書いたのは、国立大学建築学科卒業し、2013年に『眼球堂の殺人~The Book~』で第47回メフィスト賞を受賞しデビューした周木律氏が書いたのですが、原案・脚本を金城一紀氏が行ったので、ここにノミネートさせてもらいます。
4年前に小栗旬が主演のドラマで一躍話題となった作品の原作です。
警視庁公安部に所属する特別チーム ー特捜班ー
横浜の39階建てホテルが武装集団に占拠されたとの報せを受ける。宿泊客550名が人質に取られるという非常事態。事件を秘密裏に解決せよという任務に挑むが――。
衝撃のクライマックスにドキドキとワクワクが止まらないはずです。
実際私もこのジャンルの本はあまり手をつけてこなかったのですが、ドラマ化が決まったことをきっかけに読んでみると面白すぎました。
これまで読んで来なかった自分が損した気分になり、それから一ヶ月間ほどは警察ものを読み漁ったことを覚えています。
これだけ鮮明に記憶に残る本というのは絶対に皆さんにオススメできる一冊だと思い、一番最初にこの作品を書かせてもらいました。是非、読んでみてください。
・ページ数 256ページ
・出版社 角川文庫
・第1刷発行 2017年3月25日
フライ・ダディ・フライ
まず初めに、この本は、世の中の全ての男性に読んで欲しいです。
もちろん女性は読むなといっている訳ではありません。是非女性にも読んで欲しいですが、男の友情が素敵な一冊で、世の男性なら読み終わった後にグッと心にくる、そんな本です。
内容は、ある日、愛娘がカラオケで友達と遊んでいたところに他校の高校ボクシングチャンピオンの石原に絡まれて、嫌がったところを殴られて病院生活になり、心を閉ざしてしまいます。
そんな娘を見た気弱なサラリーマンの父が復讐を果たすべく立ち向かいますが、コテンパンにやられてしまいます。しかも石原でもない人に。
悔しがる父に対し、父をコテンパンにした朴舜臣(パク・スンシン)らは事情を聞き、石原を倒す作戦を立てることにします。
それからケンカ素人の父に舜臣による猛特訓が始まります。体力、テクニック、忍耐力、毎日の特訓で日々成長し、そしてついに作戦決行の日。
父、娘、そして舜臣、仲間達、それぞれの関係に熱い愛情、友情がみられる、青春ストーリーとなっています。
読む人によって違う視点から見ることのできる面白い小説なのでとてもオススメです。
・ページ数 246ページ
・出版社 角川文庫
・第1刷発行 2003年1月31日
対話篇
この小説は「恋愛小説」、「永遠の円環」、「花」の三話からなる中編小説集です。
それぞれのストーリーは異なっていますが、ところどころ登場人物やキーワードが繋がっており、一冊の本としてのまとまりがあります。
三つの話に共通するのは「大切な人とは会い続けなければいけない」ということです。
ミステリー、恋愛系、感動系、それぞれジャンルの違う話が別々のアプローチの仕方で大切な人との繋がりについて書いてありますが、その中でも私が一番読んで欲しいのは、「花」です。
仕事中にめまいで倒れた主人公が記憶がなくなる可能性があるほどの大きな病気であることを知ります。
そして、仕事を辞めて実家に帰った主人公がある日先輩からとあるアルバイトに誘われます。時間を持て余していた僕は引き受けて、そこで依頼人の鳥越氏と出会います。
アルバイトをする中で語られる鳥越氏と愛する人との思い出の数々。
薄れていく愛する人の、切なくて儚い感動ストーリーです。
読んでいくうちに自分の過去のことを深く考えさせられる一冊です。
・ページ数 244ページ
・出版社 新潮社文庫
・第1刷発行 2008年7月1日
GO
次は金城一紀氏の大人気シリーズである「ゾンビーズ」シリーズに出てくる一人の高校生が主役になっているお話です。
日本の普通高校に通う、在日韓国人の主人公の姿を描くのですが、とにかくかっこいいです!
クールで、強くて、優しい。
そんな在日韓国人の杉原はある日同じ高校の友人が開いたパーティで桜井という少女に一目惚れし、付き合いだしますが、在日韓国人ということをなかなか打ち明けられません。
在日韓国人に対する日本人の差別を受けても決して臆することなく、主人公・杉原には、常に明るさとパワーがあり、「いつか俺が国境線をなくしてやるよ」という言葉が、頼もしく感動的です。
現在でもまだまだなくならない人種差別。
差別について考えているようで何も考えていない、気にしていない自分の浅はかさに気づく、とてもいい作品になっています。
また著者の金城一紀氏が元々在日韓国人であったことから、とてもリアルに描写されていると思います。
・ページ数 244ページ
・出版社 講談社文庫
・第1刷発行 2000年3月30日
金城一紀が好きなら必ず好きなオススメ小説「死ぬまでに読むべき本」
レヴォリューション NO.3
最後の作品はまたまた、ゾンビーズシリーズの中からです。
今回のストーリーは、オチコボレ男子校に通う主人公たちは3年になったある日、とある作戦に頭を悩ませていた。
それは、近所にあるお嬢様学校の文化祭に潜入してナンパをすること!
この作戦を聞いただけで面白そうと思う方もいるはずです。こんなバカな作戦にも本気で取り組む男子校生ならではの青春が詰まった一作です。
私が中学生の時に初めて友人に勧められて、当初苦手だった小説を一気読みすることの出来た本なのですが、この本を一気読みすることができたのはもう一つあります。
それは、本の薄さです。
読書家の方達には読み足りないと思う方もいるかもしれませんが、初めて読むには手に取りやすい小説です。
なので、これから小説を読むのに挑戦しようかなと思う方や、初めて読んだ本がページ数が多く、諦めてしまった方にもオススメです。
・ページ数 281ページ
・出版社 角川文庫
・第1刷発行 2008年9月25日